もくじ
第1章「大学生だったころ」
学生時代の話です。
私は女子大に通っていました。
素朴な疑問なのですが、女子大生ってどこで男性に出会うんですかね?
合コンですか?
友達の紹介?
私は疑問に思っていました。
しかしなによりも不安だったのが、私は男性と付き合えるのか?
という不安でした。
そもそも交友関係もそんなに多くないし、異性の友達も多いわけではないし、遊び慣れてるわけでもない。
女子大って男子学生とコンパがあったり、サークルで出会ったりとか華やかなイメージがあると思うのですが、実際はそんなのごく一部です。
このまま男性経験がないままだったらどうしようと思っていました。
男性経験がある=大人の女性という方程式が私の頭の中にあったのです。なので早く男性とお付き合いしてみたいと思いました。
第2章「社会人のYさん」
Yさんと出会ったのはペアーズでした。
Yさんは私の実家の近くに住んでいる人でした。
学生だった私。
Yさんはいつも朝6時ごろにメールの返信をしてくれました。
社会人のYさんがすごくかっこよく感じたのを覚えいます。
(えー6時からメールくれるの!お仕事できる人なんだ!社会人ってなんか素敵―!!)と思っていました。
社会人なら朝早く起きるのは当たり前ですよね。学生の私は早起きという概念がなく、Yさんはすごく大人に思えました。
今思うと私の頭の中はお花畑だったんだろうなと思っています。
第3章「居酒屋デート」
Yさんと初めて会った場所は居酒屋。
居酒屋に行ったことのなかった私。
今思うと普通の居酒屋です。
どこにであるチェーン店です。でも私からしたら(大人の場所!!)と思えてテンションが高くなったのを覚えています。
何気ないりんごサワーが、めちゃくちゃ美味しく感じました。
Yさんは自分の話や仕事の話をしてくれました。
仕事は建設系で、仕事ができる方だと話していました。
「この前も別の現場で○○さんにぜひ来てほしいって頼まれたんだよね」と話していました。
その時の私は(大人だなぁ。仕事できるはすごい人だな)と思っていました。
「○○ちゃんの大学も仕事で行ったことあるよ!」と言われました。
(すご!私の大学も行ったことあるんだ!!)と勝手に運命を感じていました。
居酒屋でご飯を食べていざ会計になりました。
確か5000円ぐらいだったと思います。
「俺の方がたくさん飲んだから2千円で良いよ。」と言われました。
(え?割り勘?学生に払わせるなよ!)と今なら思ってしまいますが……。
お花畑の脳内は怖いですね。(Yさんの方が多く払ってくれるんだ!さすが社会人!!格好良いな)と思っていた私です。
なにも言わず、というか「ごちそうさまです」としっかり挨拶をして、お金を払ったのを覚えています。
第3章「カラオケ」
居酒屋を出てこの後どうしますか?
と言う話になりました。
「カラオケに行こう」とYさんが言いました。
カラオケが苦手な私。
一曲も歌わずにYさんが三曲ぐらい歌っていました。
その姿もカッコ良いなぁと思いました。
今思うとなんともないんですよ?
マイクもって歌っているだけ。
音痴ではないけれど、めちゃくちゃ上手という訳でもない。
しかし、異性との関係がなかった私にはもう、Yさんの一つ一つの行動が(格好良いなぁ)と思ってしまいました。
歌っているYさんがすごくすごく素敵でした。歌っているYさんの背中に手をまわしハグした私。
第4章「初めてのキス」
Yさんに好かれたいというか、Yさんのことが好きだなと思った私。
彼に自分からはハグしました。
彼は私にキスをしてきました。
私にとっては人生初めてのキス。
すごくドキドキしました。
彼は歌うのをやめて私のことを抱きしめてくれました。
もう私の頭の中は(キスした~~!!)という想いでいっぱいでした。大人の階段を半分以上登ったような想いでした。
第5章「モーテル」
その後カラオケをでた二人。
Yさんは私に「タクシーに乗ろう!」と言いました。
タクシードライバーに「モーテルまで」と言っていました。
世の中のことを知らない私はモーテル??と思っていました。
タクシーの中でもずっと手を繋いでくれて幸せだったことを覚えています。
いざ、モーテルに到着。ベッドに入りました。
しかし、私は初めてで怖くて拒んでしまいました。
するとYさんは「つまんね」と一言つぶやきました。
今思うと「は?」と思います。
しかし私は(Yさん怒っちゃったかな)と思い拒んだ自分を恨みました。
初めてで怖いという女の子に対して「つまんね」はダメですよね。
そんなことをいう男性をどうして好きになってしまったのかと思います。
人を見る目がなかったかなと思っています。
しかもYさんは私より10歳ぐらい年上です。
あまりにも大人げない発言だったのではないか、と今ではすごく腹が立ちます。
第6章「次の日曜日」
彼からお誘いの連絡がきました。
「日曜日遊ぼう」と言われました。
誘われた場所は彼の実家です。
彼は実家暮らしだったのです。
(実家に行けるの?)と驚きました。
今思うときっとラブホテル代も払いたくなかったのでは?と思います。
まぁ実際のところはわかりませんが。
彼の実家にお泊りをした時関係を持ちました。私は(大人になったんだ!!)とすごくすごくうれしく感じていました!!
第7章「合コン」
それからしばらくして、彼は私に「女の子集めてよ!」と言ってきました。
私は大学の友だち5人集めて合コンをおこないました。
きっとYさんは遊びたかっただけだと思います。
しかし、私は彼のお友達に会えるのかな?と楽しみにしていました。
合コンは一言で言うと楽しかったです。
Yさんの近くの席ではなかったけれど、Yさんの友だちと楽しく話をして過ごすことができました。
第8章「その後」
Yさんと少しずつ連絡を取らなくなりました。
会いましょうともならなくなりました。
きっと大学生というブランドが欲しかったのかなと思いました。
(俺女子大生とやったんだぜ)的な感じだと思います。
あの頃の私に言えるならもっと自分を大事にしなさいと言いたいです。
誰でも初めての経験はありますよね。
どんな人とするのか。
いつするのかは自由です。
でも、自分を大事にしてくれる人を選んでください。
その人のことを良く知ってから関係をもってください。
経験がないから大人ではないということはありません。
コメントを残す